平成30年度学校給食用パン品質審査会
平成30年10月12日(金)、本会会議室を会場に実施いたしました「学校給食用パン品質審査会」の模様をお伝えいたします。
本会では、県内14の学校給食用パン委託加工工場で製造される学校給食用パンについて、年1回品質審査会を実施しております。
この品質審査会は、学校給食用パンの品質向上を図り、県内学校給食の主食の充実に寄与することを目的とし、島根県教育委員会、島根県学校栄養士会、学校給食共同調理場(センター)、島根県学校給食パン協力会の代表11名の審査員で審査を実施いたしました。
審査会では、14工場から提出されたコッペパン又は丸パンの外観(焼色・形など)・触感・味などについて審査員に採点していただき、合計の点数により判定しました。
審査の結果、14工場の給食用パンはすべて良好との評価であり、年々品質が向上しているとのことでした。
審査会の審査終了後、鳥越製粉株式会社 開発研究部 池増課長代理様から、学校給食用パンは硬めのパンとなっているが、これは食育という観点から噛む力が弱くなっている子供たちによく噛んで食べることを目的としているためであることなど市販のパンと給食用パンと違いについてお話がありました。
また審査員からは、パン給食を充実したものにするためには給食用パンにあう副食・献立を考えていくことが必要との意見もありました。
県学校給食会として、引き続き委託工場へ出向き、製造過程等の確認や品質向上のアドバイス等を行うとともに、給食用パンにあう献立の研究も進めていきたいと思います。
~9回目を迎えた審査会に寄せて~
平成22年10月22日第1回を開催しております。
当時は、色白のふわふわパンが美味しいとされ、スーパーでも柔らかい山型食パンが良く売れていて出席いただいたパン工場さんは、「あれは要するに生焼けパンだでぇ」と納得がいかない様子。専門家の説明を聞きながら工場名を隠して審査が進みました。
結局どれが正解なのか、基準パンがないと判断がつかんなぁという悩ましい声が上がり、 こういう勉強会が必要なことを確認できた貴重な第一回だったと記憶しております。
以降、どちらかと言えばうどん向きの小麦粉(国産小麦80%、県産小麦20%)でパンを提供することになり、扱いが難しくパン工場さんには大変なご苦労をおかけすることになりました。直接パンの担当ではない私でも大丈夫だろうかと心配になったものですが、品質が向上しているという評価をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。
この審査会で私は毎回、食べたばっかりの5時間目にはもうお腹を空かしていたかわいいあの頃を思い出しながら委員の皆さんに供する珈琲を点てる役目です。
パン給食の回数が減ったり、運送の問題、担い手の問題等気がかりなことも沢山ありますが、大好きだった給食パンの香ばしい香りの中で子どもたちのために頑張ろうという気持ちがまた湧いてくる大切な一日なのです。
~島根県学給 ヒガシ ナガエ~